子どもの矯正、まだ早い?早く始めたほうがいいって本当?
皆さん、こんにちは。
前橋市龍蔵寺町の歯科の【エール歯科矯正歯科クリニック】です。
お子さんの歯並びが心配で歯医者に行ったら「まだ早いですよ」と、いわれた方はいらっしゃいますか。
「子どもの矯正は早くから始めた方がいいと聞いたんだけど……」
と思われるかもしれませんね。
たしかに、お子さんの気になる歯並びは早期発見が大切です。
厚生労働省の調査によると、12歳〜20歳の約27%に歯が凸凹に生えてしまう叢生(そうせい)があるとされています。
(参照:厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査結果の概要「4.歯列・咬合の状況(12~20歳)」より)
ただ、矯正治療は「早いほどよい」というわけではありません。
お子さんお一人お一人に合わせた最適なタイミングがあり、ただ「早く始めるのがよい」というわけではないのです。
山田 裕之 院長
2007年 岩手医科大学 大学院 歯学研究科 博士課程 修了
2007年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 常任研究員
2012年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 助教 任用
2019年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 退職
2019年 エール歯科矯正歯科クリニック 開院
Contents
子どもの矯正に最適なタイミングとは?
それでは、子どもの矯正に最適なタイミングとはいつなのでしょうか。
一般的には、6歳臼歯が生える6、7歳ころが目安といわれています。
このころは、乳歯と永久歯がお口の中で混在する時期で、歯並びがきれいに並ぶように導く適切な時期です。
当院では、最適な時期をご提案するために、もう少し早くから定期検診に通っていただくことをおすすめしています。
お子さんの性格や矯正治療に対する姿勢なども考慮して、矯正治療を始める最適なタイミングを逃さないように、治療の開始時期を相談しましょう。
成長に合わせた治療を行うメリット
矯正治療は大人になってからでも始められます。
お口の状態が整っていれば、年齢にかかわらず始められるのが矯正治療です。
ただ、矯正は子どものうちから始めると、多くのメリットがあり、少ない負担で理想的な歯並びが実現できる可能性があります。
抜歯せずに歯並びを整えられる
子どもの矯正は、顎の成長を利用して、歯がきれいに並ぶスペースを確保します。
大人の矯正治療では、スペースを作るために、抜歯をするケースがあります。
かみ合わせやお口の機能に影響の少ない歯を抜きますが、健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
対して、成長期である子どものころから治療をスタートできると、顎の成長のコントロールが可能になり、抜歯せずに治療が行えることがほとんどです。
また、骨が柔らかいので、少しの力で歯が動きやすいのも子どもの特徴といえます。
そのため、歯が動く痛みなども感じにくい傾向にあります。
きれいな歯並びがむし歯予防につながる
歯並びが乱れていると、歯磨きがしにくくなり、むし歯のリスクが高くなります。
歯が重なっているところなどは歯ブラシが届きにくく、落としきれない汚れがたまって、むし歯や歯周病になりやすいのです。
子どものころに歯並びを整えていると、大人になってもケアに手間がかからないお口になれる可能性があります。
口呼吸の防止につながる
口呼吸のクセは、子どもの歯並びに大きな影響を与えます。
歯並びというのは、お口周りの筋肉と、舌が外側に与える力のバランスで保たれています。
口呼吸を続けていると、舌の位置がずれてしまい、お口周りの筋肉が鍛えられず、歯並びの乱れを招く恐れがあるのです。
また、口呼吸は、お口が常にあいているため口内の乾燥を招きます。
唾液の分泌量が少なくなり、唾液が持つ働きである自浄作用が軽減するため、むし歯のリスクが高くなります。
鼻呼吸と違って、「鼻毛」のようなフィルターがないので直接細菌やウイルスが体内に入り、感染症にかかりやすくなることも。
子どものころからの矯正治療では、歯並びを悪くするお子さんのクセなどを改善し、健やかな成長を促します。
かみ合わせのバランスがよくなる
歯並びの乱れは、かみ合わせの悪化につながります。
かみ合わせが悪いと、食べものがしっかり噛めなくなるリスクがあります。
ちゃんと噛み砕けずに飲み込んでいると、消化器官に負担がかかり、栄養をしっかり吸収できなくなることも。
歯並びを整えてかみ合わせがよくなると、固い食べものでもよく噛めるようになるので、栄養吸収が高まります。
また、「噛む」という動作は脳へ刺激を与えるので、集中力が高まる可能性があります。
整った歯並びで思春期を過ごせる
歯並びの乱れは、お子さんのコンプレックスの原因になる恐れがあります。
口元を気にして、積極的になれなかったり、笑顔に自信が持てなくなったりすることも。
見た目を特に気にする、中学生ごろの時期に歯並びがきれいに整っていれば、口元にコンプレックスを感じることなく、お子さん本来の明るさで思春期を迎えられるでしょう。
お子さんが定期検診を受ける目的
これらのように、子どものころから矯正治療を始められると、メリットがたくさんあります。
できるだけ早くから定期検診に通っていただき、お子さんが矯正治療を始める適切なタイミングを見逃さないようにしましょう。
お子さんが定期検診を受ける目的は、その他にも以下のようなものがあります。
むし歯を予防して歯を守る
定期検診を続けることで、むし歯になりにくい歯を作ります。
乳歯がむし歯になると、永久歯がまっすぐに生えてこないなど、歯並びにも影響を与えるケースがあります。
歯医者に苦手意識を持たないように、時間をかけながらコミュニケーションを取り、お子さんのペースで治療をすすめますので、ご安心ください。
むし歯予防の習慣をつける
定期的に歯医者に通うことで、お口のケアに対する意識が高まります。
むし歯にならないように歯磨きをする、おかしをダラダラと食べないようにするなど、日常生活の中で、むし歯予防の習慣を身に付けられます。
当院でも、仕上げ磨きのコツや、適切な歯磨きの方法をアドバイスしますので、お子さんの歯を一緒にむし歯から守りましょう。
お口に異常がないか早期発見に努められる
お子さんのお口に異常が見つかった時も早めに見つけられ、対処ができます。
子どもは自分の症状をなかなか上手に伝えられないことが多いので、定期検診で丁寧にお口のチェックを行います。
矯正治療に最適な時期を見極める
同じ年代のお子さんでも、歯の生え方は違うのが普通です。
また、治療にはお子さんの協力が欠かせないため、性格や治療に対する考え方によっても、治療の開始時期は異なってきます。
お子さんと接する時間が増えることで、治療をスタートさせる時期をしっかり見定められます。
最適な時期に矯正治療を受けられるお口の環境を整える
いつ矯正治療を始めてもいいように、お口の環境を整えておくのも、定期検診の役割のひとつです。
むし歯がたくさんある歯では、スムーズに矯正治療を始められません。
「矯正治療を始めよう!」というタイミングで治療が開始できるように、むし歯のない清潔なお口を維持しておくことが大切です。
子どもの矯正の特徴
子どもの矯正治療は、顎の成長を利用し、歯並びや顎のズレを正しい位置に導くようにするのが特徴です。
治療は「1期治療」と「2期治療」に分けて行われます。
1期治療はいつから始める?
1期治療は、乳歯と永久歯が混在する、小学校低学年ごろから始めるのがおすすめです。
顎の成長が止まるころまで行います。
1期治療の効果によっては、2期の治療が不要の場合もあります。
1期治療の内容
当院で用意している専用の装置を使って、顎の骨を広げる治療を行ってお口のバランスを整えます。
お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングや歯並びを悪くするクセを改善しながら、歯がきれいに並ぶ土台を作ります。
2期治療はいつから始める?
永久歯が生えそろう、中学生ごろから始めます。
お口の状態によって個人差はありますが、2〜3年ほどかかる治療です。
2期治療の内容
大人と同じ矯正治療で、主にワイヤーを使った治療を行います。
1期治療を行うことで、抜歯をせずに治療をすすめられる可能性が高くなります。
当院で行う小児矯正の種類
当院で行っている小児矯正の種類を紹介します。
【床矯正】顎の発育を促す
床矯正(しょうきょうせい)は、顎を広げるよう成長を促し、永久歯をきれいに並べる用意をしておく治療です。
取り外しのできるネジの付いたマウスピースを装着し、ネジを調整して少しずつ顎を広げて、正しい位置に歯を導きます。
自分で取り外せるので、食事は今まで通り食べられるため、お子さんの負担が少ないのも特徴のひとつです。
また、歯磨きも装置を外して行うので、むし歯のリスクを軽減できます。
適用できる時期が限られているので、定期検診を続けながら、タイミングを見計らうことが大切です。
【マルチブラケット装置】」ワイヤーを使用して歯並びを整える
歯の表面にブラケットという器具を取り付け、そこにワイヤーを通し、締め付ける力で歯を動かす治療です。複雑な歯並びの乱れなど、幅広いお口の症状に対応可能です。
【歯列矯正用咬合誘導装置】お口周りの筋肉を鍛える
取り外しができるマウスピース型の矯正装置です。
お口周りの筋肉のバランスを整えるトレーニングを行うことで、舌を正常な位置に導き、口呼吸などのクセを改善して、歯や顎を正しい位置に誘導します。
寝ているときと、おうちにいるときだけの装着なので、お子さんの負担も少ない治療法です。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【筋機能療法MFT】矯正装置を使わずに日常のクセを見直す
正しい舌の動きや、お口周りの筋肉の動きを習慣化させるトレーニングを行う訓練で、矯正装置は使わない治療法です。歯並びが乱れてしまう原因を改善し、歯が生えてきたときに、きれいに並ぶことをめざします。
お子さんの歯並びのお悩みは、エール歯科矯正歯科クリニックまでお早めにご相談を
群馬県前橋市の「エール歯科矯正歯科クリニック」では、長いお付き合いになる矯正治療を成功させるために、コミュニケーションを大切にした治療を心がけています。
「歯並びが心配……」「顎が小さくて歯がきれいに並ばないかも……」など、お子さんの歯並びのお悩みは、当院までお気軽にご相談ください。
勇気を出して治療を始められたお子さんの力になるように、精一杯サポートいたします。