歯並びやかみ合わせを
悪くするお口のクセを
MFT(口腔筋機能療法)
で改善

歯並びやかみ合わせを悪くする原因は、遺伝だけではありません。じつは、クセや習慣(口腔悪習癖)により歯並びやかみ合わせが悪くなることがあります。
せっかく、矯正装置で歯並びやかみ合わせを治療しても、口腔悪習癖があると、きれいな歯並びは徐々に崩れます。
MFT(口腔筋機能療法)とは
「噛む」「飲み込む」「発音」「呼吸」などを見直して、お口周りの筋肉を鍛えることにより、歯並びやかみ合わせの改善をする治療をMFT(口腔筋機能療法)と呼びます。
MFTにより、正しいお口周りの筋肉が整うと、きれいな発音、口呼吸の改善や予防が可能です。また、歯並びやかみ合わせを悪くする原因を根本的に改善すると、歯並びが再び悪くなることを防げます。
矯正装置をつけるわけではないので、お子さんに負担の少ない治療法です。
MFT(口腔筋機能療法)で改善をめざすクセ・習慣

お子さんに歯並びを悪くするクセや習慣があれば、歯科医院でMFTの指導を受けて改善しましょう。
歯並びを悪くするクセ・習慣
指しゃぶり
舌を噛む
舌で前歯を押す
頬杖
口呼吸
猫背などの悪い姿勢
爪を噛む
やわらかいものばかり食べる
片側の歯ばかりで噛む
お口をポカンと開けている
歯並びがよいお子さんも、歯並びを悪くするクセや習慣があれば、徐々に歯並びは崩れます。
お子さんがリラックスしているときや写真を見返して、常に同じクセをしていないかチェックしてみましょう。
MFTで改善したほうがいい2つのクセ・習慣
お子さんに指しゃぶりや舌の癖があれば、歯科医院に相談をしてMFTで改善しましょう。
指しゃぶり

指しゃぶりは、赤ちゃんがお腹にいるときからはじめるといわれており、1~2歳くらいまでは「吸う」本能で、お子さんによく見られるクセのひとつです。
眠いときや寂しいときに心を安らげるために指をしゃぶるといわれています。3歳くらいまでは歯並びに悪影響を及ぼさないため、無理にやめさせなくても大丈夫です。
ただし、3歳をすぎてからの指しゃぶりは、前歯がかみ合わない(開咬)になったり、出っ歯(上顎前突)になったりするリスクがあるため、意識的にやめさせましょう。
舌の癖

舌は、上の前歯の裏側の付け根あたりにある「スポット」と呼ばれる丸い膨らみに舌先が触れているのが正しい位置です。お口を閉じているときは、スポットに舌先が触れた状態で、舌全体が上の顎にぴったりくっついています。
舌が正しい位置にないと、前歯を押してしまったり、舌を噛んだりしてしまいます。食べものを飲み込むたびに、舌で前歯を押して歯並びを悪くするリスクがあるため、早めにMFTで改善しましょう。
MFT(口腔筋機能療法)の種類とやり方

歯並びやかみ合わせを悪くするクセや習慣を改善するために、ご自身に合うMFTを実践します。
あいうべ体操
- 1「あー」とお口を大きく開ける
- 2「いー」とお口を大きく広げる
- 3「うー」と唇をつきだす
- 4「べー」と舌を下に力強く伸ばす
1〜4を1セットとして、1日に30セットを目安に毎日しましょう。
口呼吸を鼻呼吸に改善することを目的に、お口の周りや舌の筋肉を鍛えます。
はじめたばかりのうちは、筋肉痛になることがありますが、徐々に筋肉が鍛えられて、自然と口を閉じられるようになります。
スポットポジション
- 1「スポット」に舌先を当てて、舌を全体的に上の顎に持ち上げた状態をキープ
- 2奥歯で噛み、唇を閉じる
意識的に舌がスポットにあるかどうかを確認してみましょう。
ポッピング
- 1舌をスポットにあるのを確認
- 2舌全体を上の顎に強く吸いつける
- 3「1・2・3・ポン」とポンのときに舌をおろす
舌を吸い上げる力を強く鍛えられます。
舌が左右対称になるようにできるだけ後ろの方まで吸い上げるように注意します。うまくできると、「ポンっ」と軽い音が聞こえるようになるので、1日20回くらい続けてやりましょう。
スラープ・スワロー
- 1舌がスポットにあるのを確認して、舌を全体的に吸い上げる
- 2ストローを奥歯で噛めるようにセッティングする
- 3ストローを奥歯で噛んだ状態で、横からスプレーで水をかける
- 4水を吸い込んで飲み込む
飲食物を飲み込むときに、舌がスポットに位置するように改善します。
水をかけてから飲み込むまで、舌はスポットポジション、奥歯は噛んだままにできるように鏡をみながらトレーニングしましょう。
MFT(口腔筋機能療法)についてはご相談を


歯並びを悪くするクセや習慣は、お子さんによって違います。
そのため、皆さんが同じトレーニングをするわけではなく、お一人お一人に合わせたMFT(口腔筋機能療法)をご提案します。
日本矯正歯科学会 認定医
院 長: 山田 裕之 -Hiroyuki Yamada-

院長は、「日本矯正歯科学会 認定医」として矯正治療に携わる専門家です。
日本矯正歯科学会 認定医とは、日本矯正歯科学会が認定する資格で、5年以上にわたり矯正歯科の臨床経験を持ち、臨床に関する報告を発表し、試験に合格した者のみが認められる資格です。資格を取得した後も、5年ごとに学術大会への出席や発表、学術誌における報告を行うことが義務付けられているため、矯正治療の高い臨床レベルを維持して診療に努めています。
豊富な知識と高い技術で、皆さんのお口元のお悩みに寄り添い、できるだけご希望に沿えるよう心がけておりますので、お気軽になんでもお話ください。
歯科医院の名前でもある、「エール」翼、応援、声援を送るという意味があり、矯正治療を通して、きれいなお口元で自信を持って羽ばたいていただければ、幸いです。