【矯正】出っ歯の方はほうれい線ができる?~ほうれい線と歯並びの関係とMFT治療~
皆さん、こんにちは。
前橋市龍蔵寺町の歯科【エール歯科矯正歯科クリニック】です。
鏡で口元を確認すると、ほうれい線ができている……と気になる方もいらっしゃるでしょう。 山田 裕之 院長
もしかするとそのほうれい線は、出っ歯が原因かもしれません。
そして、歯並びを改善するとほうれい線が解消されることもあります。
今回は、出っ歯の方はほうれい線ができるのか、ほうれい線ができる理由、治療方法などを紹介します。
2007年 岩手医科大学 大学院 歯学研究科 博士課程 修了
2007年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 常任研究員
2012年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 助教 任用
2019年 岩手医科大学 歯学部 口腔保健育成学講座歯科矯正学分野 退職
2019年 エール歯科矯正歯科クリニック 開院
Contents
出っ歯の方はほうれい線ができやすい
ほうれい線は、加齢とともにできると考えている方も少なくありません。
じつは、出っ歯がほうれい線の原因になることがあります。
ほうれい線とは、頬のラインにそって線ができた状態で、にっこり笑うと目立ちますよね。
出っ歯の方は、歯並びが気になるだけではなく、ほうれい線で悩むこともあるでしょう。
鏡を見るたびに気になるため、本人はコンプレックスを抱えることも少なくありません。
とはいっても、出っ歯だからほうれい線ができるという問題に気付かずに、一人で抱えてしまいがちです。
出っ歯が原因でできたほうれい線であれば、歯並びを改善すればほうれい線から解消されることがありますので、まずは矯正歯科に相談しましょう。
出っ歯の特徴や原因
次に、出っ歯とはどのような歯並びなのか、出っ歯になる原因を解説します。
出っ歯とは?
出っ歯とは、以下のような状態を指します。
・上の前歯が唇側に傾斜した歯並び
・上の前歯が唇側から生えた歯並び
・上の顎が下の顎にくらべて大きい状態
上の歯が唇側に大きく傾斜したり、他の歯よりも上の前歯が唇側から生えたりした状態であれば、出っ歯と診断されます。
前歯の見た目だけではなく、奥歯でしっかりかみ合わせたときに上下のかみ合わせが安定していない状態になるのが特徴です。
出っ歯の方は、見た目が気になる方も少なくありませんが、食べにくい、話しにくいなど生活に支障がでることも。
また、正面からの歯並びは一見きれいに並んでいたとしても、顎が健全に成長していなければ出っ歯と診断されます。
このようなケースでは、口元が前方に大きく出ているため、ほうれい線ができやすい傾向があります。
出っ歯の原因
次に、出っ歯の原因を解説します。
出っ歯は、「遺伝」「後天的な問題」により引き起こされます。
遺伝
先天的な理由で出っ歯になるのは、遺伝が考えられます。
両親が出っ歯のケースは、お子さんも出っ歯になる可能性が高まるのです。
・歯が大きい
・健全に顎が成長していない
などが遺伝することで、結果的に出っ歯になることがあります。
たとえば、歯の大きさや形は遺伝することがあります。
上の前歯が平均よりも横幅が広いと、歯が生える土台(顎)のスペースが不足するため、前歯が唇側に押し出されて出っ歯になります。
他にも、健全に上の顎が成長せずに小さいケースでは、すべての歯が並びきらずに出っ歯になることがあるのです。
日本人では、顎が小さく歯が重なったり、斜めに生えたりする叢生(そうせい)という歯並びの次に、出っ歯になるケースが多いとわかっています。
日本人は顎が小さくなる傾向があるため、歯並びが気になる方は早めに矯正歯科に相談しましょう。
(出典:厚生労働省e-ヘルスネット_不正咬合の種類と実態 より) >
後天的な問題
出っ歯など悪い歯並びは遺伝によって引き起こされるものだと思われがちですが、ほとんどは後天的な理由によるものです。
歯が生えそろったときは歯並びが整っていたのに、徐々に歯並びが乱れてきた方は後天的な問題が原因かもしれません。
歯並びを悪くする習慣やトラブルは、以下が挙げられます。
・指しゃぶり
・爪噛み
・唇を噛む
・舌で前歯を押す
・猫背
・口呼吸
・むし歯
・歯周病
・親知らず
じつは、何気なくしている癖や生活習慣が出っ歯の原因になることがあります。
指しゃぶりや爪噛み、唇を噛む癖がある方は、前歯を唇側に押し出す力が連続的にかかるため出っ歯になるリスクがあるので、早めに改善しましょう。
しかし、赤ちゃんのうちに見られる指しゃぶりは反射的なもので、精神を落ち着かせるためにしているとも考えられ無理にやめさせる必要はありません。
3〜4歳くらいで大人のお話しが理解できるようになってから、「指を吸うのはもうやめようね」「手をつないで寝ようね」など指摘してみましょう。
また、お子さんは「お口をポカン」と開けっ放しにする口呼吸になっていませんか?
通常、呼吸するときは鼻呼吸のため唇を閉じた状態です。
しかし、鼻炎や蓄膿症などの鼻の病気やお口周りの筋力が弱いとお口をポカンと開ける傾向にあり、口呼吸になりがちです。
すると、唇から前歯にかかる力がなくなり、歯の内側と外側の力のバランスが崩れて出っ歯になることがあります。
特に猫背で過ごしている方は、顎が重力で引っ張られてお口を閉じることが難しくなるため口呼吸になりやすいでしょう。
他にも、むし歯や歯周病、親知らずなどのお口のトラブルにより出っ歯になる方もいらっしゃいます。
特に、親知らずは15歳前後に一番奥から生える永久歯のため、生えたことに気付かず歯並びが乱れてはじめて親知らずの存在を知ることも。
もともと顎が小さい方は、親知らずが生えるスペースが不足するため手前の歯が押され、さらにその手前の歯も押されて、最終的には出っ歯になることがあるのです。
ほうれい線ができる理由
ここからは、ほうれい線ができる理由を解説します。
出っ歯
出っ歯はほうれい線ができる原因になります。
歯並びに問題があり、唇側に前歯が出ているケースよりも、骨格的な問題により出っ歯になっている方がほうれい線は目立ちます。
上の顎がグッと前に出ているような骨格の方は、鼻の下から前方に口元がボコっと盛り上がるため、境目になる皮膚にシワができるからです。
横顔をみて口元が出ているようであれば、骨格的に出っ歯の可能性があります。
口元が出ているかどうかは、Eラインを基準にセルフチェックしてみましょう。
1.横顔を鏡で見る
2.人差し指を「1」の形にする
3.鼻先から顎の先端上に人差し指を置く
4.唇が人差し指に触れているか確認する
鼻先と顎の先端を結んだラインを「Eライン(エステティックライン)」と呼びます。
このEラインに唇がギリギリ触れているくらいが、美しい横顔といわれています。
矯正治療では、歯並びの見た目だけではなく、骨格的な問題にも着目してEラインを整えますので、口元がボコッとしている方は矯正相談にお越しください。
お口周りの筋力の衰え
2つ目は、お口周りの筋力の衰えです。
お口周りには、表情筋や口輪筋があります。
お口周りの筋力が低下していると、頬のシワやたるみができることがあります。
口を動かさなかったり、口呼吸で過ごしたりしていると、お口周りの筋力は衰えてほうれい線ができるのです。
口呼吸で過ごすと、出っ歯になるリスクが高まり、さらにほうれい線が目立つようになり悪循環ですよね。
お口周りの筋力が衰えると、ほうれい線ができるだけではなく、生活にも支障がでます。
たとえば、
・食べものをよくこぼす
・むせる
・滑舌が悪くなる
などが挙げられます。
お口周りの筋力が衰えて、食べる・話すなどの機能が衰えることを「オーラルフレイル」と呼びます。
このようなリスクを避けるためにも、お口周りの筋力をしっかり整えておくことが大切です。
加齢
3つ目は、加齢です。
肌のハリがなくなり、ほうれい線ができることがあります。
加齢により、肌のコラーゲンやエラスチンの量が減ることで、ほうれい線が目立つようになるのです。
また、過度に紫外線を浴びることで肌にダメージが加わり、コラーゲンやエラスチンを破壊することでほうれい線ができることもあります。
出っ歯を改善しほうれい線を予防しよう
ほうれい線は、出っ歯が原因でできる可能性があることをお伝えしました。
反対に、出っ歯を改善するとほうれい線が解消されることがあります。
ここからは、当院で行える矯正治療を紹介します。
マウスピース型矯正装置
当院のマウスピース型矯正は、インビザラインシステムを取り扱っています。
取り外し式の透明のトレーを使用するため、矯正装置が目立ちにくいのが特徴です。
毎日20時間以上、装置を装着することで歯並びを徐々に改善する方法です。
食事や歯磨きは、装置を外せるため歯や装置を清潔に保てます。
治療は2ヶ月に1回のペースで通っていただき、まとめて装置をお渡しすることができるため、通院する時間が確保しにくい方におすすめの治療です。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
表側矯正装置
表側矯正装置は、歯の表面にブラケットと呼ばれる四角い装置を貼り付けて、ワイヤーを通して歯並びを整える方法です。
1ヶ月に1回のペースでワイヤーを交換することで、少しずつ出っ歯の改善をめざします。
当院では、金属のブラケットだけではなく、白や透明のブラケットを選択することが可能です。
舌側矯正装置
舌側矯正装置は、歯の裏側にブラケットを貼り付けて、ワイヤーを通すことで歯並びを改善する方法です。
表側矯正と同じで1ヶ月に1回くらいのペースで通院していただきます。
舌側矯正も金属製のワイヤーを使った矯正ですが、他人から装置が見えることはほとんどありませんので、「目立ちにくい矯正」をご希望の方はお申し付けください。
ほうれい線を改善できるMFT治療
ほうれい線ができる原因のひとつ「お口周りの筋力の低下」を改善するためのMFT治療を紹介します。
MFTは口腔筋機能訓練のことで、口周りの筋力を整えるための治療です。
訓練の内容は、歯並びの状態や癖により異なります。
唇や舌、頬などの筋力を鍛えて、噛む・飲み込む・発音・呼吸を見直すことができます。
お口周りの筋力が整うと、歯並びが乱れるのを防ぐことが期待できます。
また、歯列矯正と同じ時期からMTF治療を行うことも大切です。
なぜなら、歯並びを歯列矯正で改善しても、お口周りの筋力が乱れていると歯並びが元の悪い状態に後戻りすることがあるからです。
よい歯並びをめざすためにお子さんのうちから行ったり、ワイヤー矯正と同時に行ったりすることができます。
当院では、MFTを取り入れた矯正治療を行うことができますので、お口をポカンと開けたり、舌を出したりする癖がある方は早めに矯正相談にお越しください。
エール歯科矯正歯科クリニックのMFTの内容について詳しくはこちら >
歯並びを改善してほうれい線にさようなら!
群馬県前橋市の【エール歯科矯正歯科クリニック】は、歯列矯正に加えてMFTによる治療も行っています。
お口元が出ていたり、歯並びが悪くなる癖があったりする方は、お気軽にご相談にお越しください。
人目を気にすることなく相談ができるように、カウンセリングルームを設けています。
当院は、土曜18時半・平日19時30分まで治療を行っているため、ご都合に合わせてご予約いただけます(2023年12月現在)。